昨今ドラマなどで取り上げられたことで、「マウンティング」という言葉が世に浸透してきました。本来はサルなどのコミュニティを形成する動物が集団内で序列を決める行為のことを指しますが、こと人間に関して使用されると、その行為の内容は複雑さを呈してきます。
人間の場合でも、マウンティングは職場や学校といったコミュニティでのランク付けをする行為のことを指します。しかし、主に修辞的な表現を用いて言外に自分の優位性を示すことが多いため、その言動が優位性の誇示だと気付かれないうちに勝手にランク付けされてしまうことがあるのです。
また気付いた場合でも受け流さずに対抗してしまうと、相手との関係やコミュニティでの立場を著しく損なってしまうことがあります。マウンティング最大の問題は、この点にあると言えます。こういった行為は女性に顕著に見られるのですが、例えば「あなたのだんなさん、人が良さそうね」や「私にはそんな胸の開いた服は着れないわ」といった何気ない言動の裏には、意識・無意識問わず相手よりも優位に立ちたいという心理が隠れていると思った方が良いでしょう。
『女性は笑顔で殴りあう』という言葉があるように、女性は巧みに自分の心理を隠して相手との関係を自分に良い方向へ調整しようとします。そうした行為に巻き込まれないようにするためには、しっかりと自分なりの価値観を保持しつつ、相手との関係の疎近を見極めて適正な距離感を保つようにすることが重要です。表面上で本心が見えないからこそ怖いマウンティング。女性同士で仲良くする場合は、あまりすぐに信用しない方が自分の為です。ほどよい距離感を心得るためにも、女性独特のマウンティングの実態を把握しておいた方が良いでしょう。